ピラティスとは?基本理念や効果、始め方、基本動作、注意点を徹底解説。

「ピラティスとは何?」
「ピラティスの基本理念について知りたい。」
「ピラティスにはどんな効果がある?」
「初心者向けのピラティスの始め方が知りたい。」
「ピラティス初心者です。基本動作について知りたい。」
「ピラティスをする時に注意点はある?」

本記事では、ピラティスとは何であるのかや、基本理念、効果、初心者向けのピラティスの始め方、初心者向けの基本動作、注意点について解説します。

目次

ピラティスとは?

ピラティスは、1883年にドイツで生まれたジョセフ・ハベルタス・ピラティスによって考案されたエクササイズです。病弱な身体を克服するために、様々なスポーツや療法を研究し、それらを組み合わせたものが、ピラティスの原型と言われています。

そこから、ピラティス氏が、第一次世界大戦中にドイツ軍の従軍看護婦となり、戦争で負傷した兵士のリハビリのためにエクササイズを開発していきました。

ピラティスは、身体の柔軟性を高めて、強化し、バランスを整えるための方法です。

ピラティスの基本理念

ピラティスの基本は、その哲学と方法論にあります。ピラティスの哲学は、呼吸と姿勢が筋肉と骨格を健康に矯正するというものです。さらに、呼吸法を学ぶことで、身体に十分な酸素が供給され、ストレスが解消されると言われています。

単なるエクササイズではなく、肉体を矯正することで、身体機能を正常化することが求められます。身体機能が正常化することで、基礎代謝が上がり、疲れにくい健康な身体を作ることができます。

ピラティスの効果

姿勢を改善できる

背骨、骨盤、肩甲骨、股関節を意識して「正しく動かす」ことを学ぶことで、骨や内臓が自然な位置に配置され、機能しやすい身体に強化されます。

そして、背骨と背骨の間にある細い筋肉を鍛えることで、背骨を正しい位置に置く力を強化し、アライメント(左右のバランスの確認)を常にすることで、歪みのないバランスの良い筋肉を作り、美しい姿勢へと導きます。

インナーマッスルを強化できる

ピラティスでは、動きと呼吸を使って体幹のインナーマッスルを強化します。

骨盤の底面にハンモック状に存在している「骨盤底筋群」、コルセットみたいに腹部を包む「腹横筋」、背骨を支える脊柱起立筋の後ろにある「多裂筋」、腹腔上部を覆い呼吸とともに動く、「横隔膜」の4つの筋肉の組み合わせたインナーユニットを、呼吸の使い方により鍛えていきます。

免疫力を強化できる

健康な免疫システムを維持するためには、ストレスをコントロールして、腸内環境を整えることが重要です。脳の一部分に過度のストレスがかかると、脳全体の機能や、免疫系に関わるホルモン系や、自律神経系に影響を及ぼす可能性があります。

ピラティスは、呼吸法と集中による瞑想効果(マインドフルネス)により、ストレスを解消します。ストレスの解消は、ホルモンバランスを正常化し、内臓機能を正常化してくれます。

ストレスを解消して、睡眠の質を高めてくれる

ピラティスの胸式呼吸は、交感神経系に働きかけ、頭と体を活性化させます。ピラティスのクラスが終わった後、頭がすっきりしてリフレッシュした気分になるのは、こちらのためです。

呼吸とリズミカルな動きは、安眠に欠かせないホルモンであるメラトニンの原料となる、セロトニンの分泌を増やします。そのため、日中にピラティスを行うことで、睡眠の質を向上させることができます。

初心者向けのピラティスの始め方

独学はリスクが高いので、まずは基礎から指導を受けましょう

独学でのピラティスには、以下のようなリスクがあるため、まずはスタジオで、インストラクターから呼吸法や、正しいフォームなどの基本を学ぶことをおすすめします。

  • 思うような効果を得ることができない。
  • 身体を痛めることがある。

「筋力の強さ」や「骨盤の状態」など、身体的な特徴は人によって異なります。

万人向けに作られた本やビデオでは、一人ひとりの身体的特徴を考慮することができないため、身体に余計な負担がかかり、かえって身体を痛めてしまうこともあります。

現役のインストラクターから学びましょう

独学でのピラティスは、自分の歪みや癖に都合の良い様に身体を動かすため、思い通りにいかないことがあります。

また、無理な関節の動きにより、身体の故障や歪みが進行する危険性もあります。

しかしながら、レッスンスタジオでは、インストラクターが身体の状態を把握し、正しい身体の動かし方を指導してくれるので、初心者でも効果的にピラティスを行うことができます。

また、インストラクターはビデオでは学びにくい呼吸法などもアドバイスしてくれるので、体幹が安定しやすく、エクササイズの効果もアップします。

目的に合ったレッスンタイプを決めましょう

ピラティスのレッスンに通うことが決まりましたら、自分の目的に合った頻度とタイプを選びましょう。

グループレッスンは、比較的安価なので、お財布に負担をかけずに続けられますし、他の人と一緒に行うので、美意識の向上も期待できます。

パーソナルレッスンは、自分の体に合ったプログラムを組むことができますが、グループレッスンに比べると割高になります。

目的、環境、経済面で持続可能かどうかを中心に、レッスンの種類を選びましょう。

目的に合わせてレッスンの頻度を決めましょう

ピラティスのレッスンを受けると決めたら、あなたの目的に合った頻度を選びましょう。

ただし、週2回のレッスンの時間を確保するのが難しい場合や、予算に余裕がない場合は、週1回のレッスンを、一定期間続けることをおすすめします。

ピラティスは、一定期間継続することが大切ですので、ライフスタイルや家計の許す限り、継続できる頻度で行ってください。

早く効果を出したい方は週2回、忙しい方は、週1回を3ヶ月以上続けることをおすすめします。

目的に合わせて、ウェアなど必要なものを準備しましょう

ピラティスを始める際には、目的に合わせて、必要なウェアや道具を準備しましょう。

ピラティスのレッスンに必要な持ち物

  • 髪ゴム ※髪が長い人
  • レッスンウェア
  • 下着の替え
  • 靴下
  • 汗拭きタオル・シート

あると役立つ物

  • ピラティスのマット ※スタジオにない場合
  • ドライシャンプー
  • 制汗剤

ピラティスは汗をかくので、風邪をひかない様に、下着や靴下、タオルなどを多めに持参しましょう。

また、シャワーなどの設備がない場合は、ドライシャンプーや制汗剤など、ベタつきを抑えるアイテムを持参すると良いでしょう。

ピラティスは、体にフィットした服を着るイメージがありますが、初心者の方は「Tシャツにスウェット」でもOKです。

トップスは、フォームが確認しやすい様に、ある程度体にフィットしたものを、トレーナーは裾がずり落ちないようにゴムが入っているものを選びましょう。ただし、かわいいデザインのウェアを着ると、モチベーションが上がるので、お気に入りを見つけてレッスンに挑んでみてください。

ピラティスウェアは、GU、H&Mなどのプチプラブランドでも購入することができるので、初心者はリーズナブルなものから始めるのがおすすめです。

続ける内に、お気に入りのブランドが見つかり、ウェアの美しさにモチベーションも維持できるはずです。

ピラティス初心者のための基本動作

ウォーミングアップ

ピラティスを始める前には、必ずウォーミングアップを行いましょう。ウォーミングアップには、軽いジョギング、ジャンプ、腕回しなどが含まれます。

ニュートラルポジション

すべてのピラティスの動きの基本姿勢です。仰向けに寝て膝を曲げ、足を腰幅に開きます。背筋を伸ばし、おへそを背骨の方に引き寄せます。背中が反ったり、腰が浮いたりしない様に注意しましょう。

ロールアップ

ニュートラルな姿勢から、ゆっくりと上体を起こします。あごを胸に近づけ、背骨を一つずつ床からはがす様にイメージします。息を吐きながらゆっくりと体を起こして、息を吸いながら元の姿勢に戻ります。

ダブルレッグ・ストレッチ

ニュートラルな姿勢から、両足を同時にまっすぐ上に伸ばします。息を吐きながらかかとを床に近づけ、おへそを背骨の方に引き寄せません。息を吸いながら元の姿勢に戻ります。

ワンレッグサークル

ニュートラルポジションから、片脚をまっすぐ上に伸ばし、ゆっくりと円を描くように動かします。息を吐きながら脚を伸ばして、息を吸いながら元の位置に戻します。反対側も同様に行います。

ブリッジ

仰向けに寝て両膝を曲げて、足の裏を床につけます。息を吐きながら腰を持ち上げ、肩と膝が一直線になるようにします。そして、息を吸いながら元の姿勢に戻ります。

サイド・プランク

横向きになり、肘と前足を床につけて体を支えます。体を一直線に保ち、30秒間キープします。反対側も同様に行います。

プランク

うつ伏せになり、肘とつま先で体を支えます。体を一直線に保って、30秒間キープします。

キャット&カウ

四つん這いになり、息を吸いながら背骨を反らせ、頭を上げます。息を吐きながら背骨を丸めて、あごを胸に近づけます。そして、ゆっくりと繰り返します。

クールダウン

ピラティスを終えたら、必ずクールダウンをしましょう。ストレッチやゆっくり歩くことが、クールダウンに効果的です。

また、以下のポイントは、より効果的に体を動かすのに役立ちます。

  • すべての動作をゆっくり丁寧に行う。
  • 呼吸を意識する。
  • 体幹を意識する。
  • 痛みを感じ場合は休憩を取る。

ピラティスをする時の注意点

初心者の方は、以下の点に注意して、無理のない範囲でチャレンジしてみてください。

  • 怪我や持病がある場合は、始める前に医師に相談すること。
  • 無理せず自分のペースで行うこと。
  • 痛みを感じたら休むこと。
  • 水分補給を忘れずに。
  • 正しいフォームで行うこと。

まとめ

ピラティスとは何であるのかや、基本理念、効果、初心者向けのピラティスの始め方、初心者向けの基本動作、注意点について解説しました。

ピラティスの基本は、正しい呼吸法と姿勢から始まります。

そして、ピラティスは筋肉や骨格の歪みを改善して、健康になるためのエクササイズと言われています。ピラティスの基本である呼吸と正確な姿勢でエクササイズを行うことによって、十分な酸素を取り込んで、身体の歪みを矯正することができます。

ピラティスには、マットピラティスとマシンピラティスの2種類がある。マシンピラティスは専用のマシンを使い、レッスンで行われることが多いです。

また、マットピラティスは、自宅でもできるピラティスですが、初心者には正しい姿勢を取るのが難しいかもしれません。

インストラクターによるスタジオレッスンは、ピラティスの基礎を学び、効果的なエクササイズを行うための最良の方法です。まずはピラティスの体験レッスンを受けてみてはいかがでしょうか?

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