「ピラティスの基本的なやり方が知りたい。」
「初心者が自宅でできるおすすめのピラティスのやり方について知りたい。」
本記事では、ピラティスの基本的なやり方、初心者が自宅でできるおすすめのピラティスのやり方について解説します。
ピラティスは、女優やアスリートにも人気のエクササイズです。
しかし、ピラティスを始めようとする人の中には、「体が硬いから無理」と思っている人もいるかもしれません。また、「動きが難しそうだから、自分にできるだろうか?」と不安に思っている人もいるかもしれません。
難しそうに見えても、ピラティスはもともとリハビリのためのトレーニング法として開発されたもの。あまり運動をしたことがない初心者の方、筋力や柔軟性を高めたい方、姿勢や腰痛を改善したい方など、幅広い方におすすめです。
ピラティスには2種類ある。ピラティスの基本と種類を知りましょう
ピラティスは、1920年代にドイツで考案されたエクササイズ。第一次世界大戦中に負傷兵のリハビリテーション法として導入されました。
胸式呼吸で交感神経を刺激しながら、体の奥にあるインナーマッスルを鍛えます。体の表面の筋肉ではなく、インナーマッスルに意識を集中させることで、姿勢の改善や新陳代謝を高める効果があります。
もともとリハビリテーションとして導入されたため、体への余分な負担が少なく、年齢や性別を問わず行えるのが特徴です。
ピラティスには、姿勢改善や筋肉量アップのほか、冷え性、むくみ、肩こり、ダイエット、自律神経の正常化、運動不足解消などの効果が期待できます。
ピラティスと聞きましたら、マットの上でのエクササイズを想像する人が多いと思います。ピラティスには大きく分けて、マットピラティスとマシンピラティスの2種類があります。
マットピラティス
マットの上でエクササイズを行うピラティスです。インストラクターの声に合わせてポーズを取って、音楽に合わせて動きます。
全身を鍛える体験型のトレーニングで、ボディラインや姿勢の改善が期待できます。マットがあれば自宅でもできます。
マシンピラティス
ピラティス専用のマシンを使って行うピラティス。実際、アメリカではピラティスのことを「マシンピラティス」と呼ぶこともあるほど、スタンダードなものです。
ピラティスのマシンにはたくさんの種類があり、エクササイズは何百種類もあります。マシンを使うのは、ハードルが高いように思われるかもしれませんが、実はマシンピラティスは初心者におすすめです。
個人の状態に合わせて、負荷を調整できるので、マシンの上で体を支えながら安全かつ効果的にエクササイズができます。また、気になる部位を鍛えることもできます。
ピラティスの基本的なやり方
ピラティスの基本的なやり方は、以下の3つです。
- 呼吸
- 反動を付けずに動く
- お腹を意識する
それぞれを詳しく説明します。
呼吸
ピラティスの呼吸は胸式呼吸です。腹部を膨らませず、胸だけで呼吸することを意識します。胸式呼吸は交感神経を高め、パフォーマンスを向上させます。正しい呼吸をすれば、エクササイズ後に効果を実感できるはずです。
なお、ピラティスの動きに集中するあまり、呼吸を意識しなくなる人が多いので注意してください。胸式呼吸をせずにエクササイズを行うと、ピラティスの効果は半減してしまいます。ピラティスのエクササイズは、呼吸と連動してこそ意味があるので、常に意識して行いましょう。
反動をつけずに動く
ピラティスのエクササイズは、主に身体に負荷をかけ、強化することを目的としています。そのため、反動を使わずに動くことが基本です。
反動を使ってしまうと、安易に身体を動かしてしまい、筋肉が十分に使われません。反動を使うつもりがなくても、無意識に体を激しく動かして、反動を使っていることが多いです。
反動を使わないようにするには、ゆっくり動くのが一番です。ピラティスでは素早く動く必要はないので、筋力だけで動くことを意識します。姿勢をキープできるポジションを見つけたら、筋肉を使ってキープしましょう。
お腹を意識する
ピラティスの効果を最大限に引き出すためには、特に腹部を意識することが大切です。エクササイズで体を動かすときは、常に腹部を引き締めておきましょう。
腹部を締めることで、骨盤が正しい位置に保たれ、筋肉が正しく動き、強化されます。例えば、腹部を引き締めた状態で前屈をすると、ハムストリングスがよく伸びるので、効果的なエクササイズです。
ピラティスのスタジオで、本格的なレッスンに参加しましょう
ピラティスは自宅でもできるエクササイズですが、スタジオで継続的に行うことで、より早く効果を実感できます。
また、プロのインストラクターの指導のもとで行うことで、体の使い方を理解し、難しいことを避けることができます。自分の体の使い方がわかり、苦手なことを避けることができます。
ピラティスの安全性や楽しさを知るためにも、まずはスタジオで、プロのインストラクターのレッスンを受けることをおすすめします。
初心者が自宅でできるおすすめのピラティスのやり方
ピラティスの基本ポーズをおさらいした後に、代表的な基本的なポーズを3つ実践してみましょう。どちらのポーズも、あなたの呼吸のペースに合わせて、全身をできるだけ、大きく伸ばすことを意識するのがポイントです。
自宅でピラティスを行う場合は、朝のピラティスがおすすめです。
ペルビックカール
ペルビックカールは、姿勢の調整やヒップアップにアプローチ可能なポーズになります。
- 仰向けになる。膝を立てて、膝の真下にかかとがくる位置に足をセットする。足幅はこぶしひとつ分ほど開く。
- 息を吐きながら、骨盤を顔の方へ傾ける。腰の裏側を丸めさせておしり、背中、胸の裏の順に、下から順番にからだを持ち上げる。
- お尻を持ち上げたときに、お尻にある2点の骨と坐骨を両膝の方に伸ばして、肩から両膝までが一直線の状態になる様に意識する。
- お尻を持ち上げたまま息を吸って、吐きながら胸の裏、背中、おしりと元来た道順をたどる様にして、背骨を1本ずつ床に戻していく。
- 呼吸に合わせながら、5回行う。
体を持ち上げるときは、できるだけ、細やかに背骨1本ずつ床から引きはがす意識をしましょう。
体を下ろすときも、同じく背骨1本ずつを床に戻す。
1で足幅が狭いと感じたときは、肩幅ぐらいに調整します。
骨盤を自分の顔の方に転がす感じで行いましょう。お尻を床に戻すときは、最後に戻す様に意識しましょう。また、一直線のときは、腰が反りやすいことがありますので、骨盤を後傾し続けられると、ももの裏とお腹も使用している感覚が得られます。
背骨をツイストするエクササイズ
ピラティスの基本姿勢のテーブルトップポジションをひねったポーズです。背骨に柔軟性を与えて、姿勢の調整やウエストの引き締めに効果的です。
- 仰向けの姿勢から片足ずつ持ち上げ、両膝を90度に曲げ、両腕をハの字に伸ばす。
- 息を吸いながら骨盤を左に傾け、右のお尻を持ち上げる。
- 息を吐きながら、みぞおちから順番に背骨を真ん中に戻す。
- 反対側も同じく、左右5回ずつ行う。
こちらのエクササイズは、「スパイン・ツイスト・スーパイン」と呼ばれています。
2で、両肩を床につけたまま、どこまでひねれるかに注目してください。その他にもいくつか注意点があります。
内ももをぴったりとつけて、脚と骨盤をひとつに動かします。骨盤を傾けるとき、膝と反対側の肩で引っ張るように意識します。
斜めに伸びていることを確認しましょう。ひねられている状態から戻るとき、みぞおちから戻り、お尻と両膝は最後に戻ります。そして、勢いよく肩を後ろに振らず、腹部の力を意識します。
チェストリフト
腹筋を鍛えるチェストリフト。ぽっこりお腹の解消に効果的です。
- 頭の後ろで指をしっかり組み、息を吐きながらみぞおちまで上げる。首が痛くならないように、おへそを下か前に見るようにする。
- 胸を張ったまま腕を前に伸ばし、太ももの裏をキャッチする。
- 息を吸いながら両手を頭の後ろに置き、上げた高さはそのままに、息を吐きながらゆっくりと頭を床に下ろす。
- 仰向けに寝て足を腰幅に開き、かかととお尻の間に一歩踏み込む。
- 両手を頭の後ろで組んで置く。
- 鼻から息を吸い、口から息を吐きながら、目の高さからうなずき、頭、首、胸を持ち上げる。
- 息を吐き続けながら、両手を前に出して太ももの裏をとらえ、おへそとおへそを沈める。
- 息を吸いながら、両手で頭をキャッチしながら胸を高く上げ続ける。
- 息を吐きながら頭をマットに戻して、1~6を5回行う。
4では、しっかりと息を吐きながらおへそを下げましょう。
家で毎日ピラティスをやって良い?
自宅でピラティスを続けることは大切ですが、無理に毎日行う必要はありません。1日10分程度の短いトレーニングから始め、週に2~3回行うことで、体の変化を感じやすくなります。
毎日行う場合でも、最初は無理せず、徐々に時間と強度を上げていくことを目指しましょう。
まとめ
ピラティスの基本的なやり方、初心者が自宅でできるおすすめのピラティスのやり方について解説しました。
自宅でピラティスをするなら、ピラティスのやり方をしっかりマスターしましょう。
基本的な胸式呼吸とポジションをマスターするには、慣れが必要です。良い姿勢になっているか、腹部がリラックスしているか、注意深くチェックしましょう。わからない場合は、レッスンに参加してインストラクターに確認してもらいましょう。
ピラティスはインナーマッスルを鍛えるエクササイズ。筋トレよりも負荷が少なく、姿勢改善やダイエット、安眠効果も期待できるため、初心者を中心に需要が高まっています。
自宅でもできますが、安全かつ効率的に行うために、まずは正しいフォームと呼吸法を身に付けましょう。力を入れすぎると筋肉を傷めます。無理をせずに、自分の体を感じながら行いましょう。