ピラティスの基本ポーズとは?自宅でできるポーズを徹底解説します。

「ピラティスの基本ポーズについて知りたい。」
「自宅でできるピラティスのポーズについて知りたい。」
「ピラティスを行う際の注意点とは?」
「ピラティスを上達させるためにできることが知りたい。」

本記事では、ピラティスの基本ポーズや、自宅でできるピラティスのポーズなどについて解説します。

ヨガをやったことがある人でしたら、「太陽礼拝」から始まり、「鳩のポーズ」「英雄のポーズ」など、ポーズが多すぎて覚えられないと感じたことがあるかもしれません。

ピラティスには2つの基本ポーズがあります。「ニュートラルポジション」と「インプライムポジション」です。これらの基本ポーズと正しい呼吸法「胸式呼吸」をマスターしましたら、呼吸をしながら流れるような動きで、ピラティスのエクササイズができるようになります。

ヨガが瞑想など精神的な効果を持つのに対して、リハビリ運動として始まったピラティスは、筋肉を鍛えることで、体のゆがみやバランスを改善しようとするもの。体の動きを正常化することで基礎代謝が上がり、疲れにくい健康的な体になります。

目次

ピラティスの基本ポーズ

ピラティスの基本ポーズには様々な種類があります。こちらでは、以下の2種類をご紹介します。

  1. ニュートラルポジション
  2. インプリントポジション

ピラティスを始めたばかりの方は、まずこれらの基本ポーズから始めましょう。いきなり難しいポーズに挑戦すると、怪我をする恐れがあります。無理せず、自分の身体と向き合っていきましょう。

ニュートラルポジション

こちらの「ニュートラルポジション」は、ピラティスのすべての基本動作に使われます。仰向けに寝て両膝を曲げ、両足を腰幅くらいに開いて、マットの上に置きます。

骨盤の上に方位磁石があると想像してください。方位磁石を東西南北同じにします。この時、背骨のS字カーブは自然に保たれ、骨盤は左右に傾きません。こちらが、ピラティスにおける基本の「ニュートラルポジション」です。

背中が反っていると腰に負担がかかります。ニュートラルポジションは身体に負担をかけず、S字カーブが保たれて衝撃を吸収します。また、効率的な動作パターンの基本でもあります。理想的な姿勢では、呼吸が深く、体幹をうまく使うことができます。

ニュートラルポジションの各部位

  • 首:頭の先の方へ引っ張る様な感じで、リラックスさせて、自然な状態にしましょう。
  • 肩:力を抜き、肩甲骨をお尻の方へ下げましょう。
  • 背中:リラックスさせて、自然なS字カーブを保ちましょう。
  • 手:手のひらを下にして、お尻の脇に置いて、指先まで伸ばしましょう。
  • 膝:両膝はまっすぐ上に向けましょう。
  • 足:つま先の方へ引っ張る感じになります。

骨盤を水平な状態にしましょう。骨盤の左右両端と恥骨を結んだ三角地帯が、床と水平になっているのが目安になります。また、高さが違う場合は、できるだけ、水平になる様にポジションを整えていきましょう。

日常的な立ち姿勢の理想はニュートラルポジションである

立ち姿勢の場合、骨盤の左右の端と恥骨を結ぶ三角形のゾーンが、床と垂直になるようにします。座る姿勢も同様です。日常生活でもニュートラルな姿勢を取れるようにしたい方も、いらっしゃると思います。ピラティスでは、こちらの体幹の安定性(スタビリティ)を常に意識して動きます。

インプリントポジション

次の基本姿勢はインプリントポジションです。ニュートラルポジションでは、エクササイズ中に腰が反りがちな人がいます。こちらのインプリントポジションを活用することで、体幹を安定(スタビリティ)させることができます。

体幹の筋肉は、日常生活ではほとんど意識することのない、衰えやすい筋肉です。そのため、体幹の筋肉が衰えていると、ニュートラルポジションが保てないことがあります。

インプリントポジションの各部位

  • 首:頭の先の方へ引っ張る感じて、リラックスさせて、自然な状態にしましょう。
  • 肩:力を抜き、肩甲骨をお尻の方へ下げましょう。
  • 背中:リラックスさせて、自然なS字カーブを保ちましょう。
  • 手:手のひらを下にして、お尻の脇に置いて、指先まで伸ばしましょう。
  • 膝:両膝はまっすぐ上に向けましょう。
  • 足:つま先の方へ引っ張る感じです。

ニュートラルポジションの時より、肋骨に向かって骨盤を近づけた状態にしましょう。骨盤の左右両端と恥骨を結んだ三角地帯が、少しおへそ側へ傾くような感覚です。

おへそを縦に伸ばす様に、腰をマットに引き寄せて、お腹を平らに保ちましょう。なお、お尻を締めてみたり、お腹が盛り上がるような動きはNGになります。

これらの基本的なポーズを自分でやっても、正しくポジショニングできているかどうかはわかりにくいと思います。実際にピラティススタジオに通って、インストラクターからアドバイスをもらえば、正しくマスターできるはずです。

自宅でできるピラティスの6つのポーズ

自宅でピラティスをしたい方のために、自宅で簡単にできるおすすめのピラティスのポーズを6つご紹介します。

基本の「胸式呼吸」

まずはピラティスの基本「胸式呼吸」から。

  1. 背骨を骨盤の上に乗せ、頭の先を引き寄せる姿勢を取りましょう。
  2. 腹部を膨らませない様に、助骨の下部に手を置きましょう。
  3. 正しい姿勢を保ちながら、鼻から息を吸い込み、胸と背中を広げましょう。
  4. 吸った時間の2倍の時間をかけて、ゆっくりと息を吐きましょう。

呼吸法を正しく意識することで、その効果が高まります。正しい呼吸法は、身体の機能を総合的に働かせるために重要なので、常に呼吸を意識しましょう。

ここからは、自宅でできる簡単なピラティスのポーズになります。

プランク

プランクとは、四つん這いになって肘を地面につき、膝を浮かせて体を一直線に保つポーズです。

体幹を鍛え、肩甲帯を安定させ、バランスを良くする効果が期待できます。こちらのポーズを取る時は、腰を曲げたり、胸を床に落としたりしない様に、意識しましょう。

ポーズをキープしている間、10回呼吸をするのが目安です。

ウエストシェイプ

ウエストシェイプは、主に腹筋を鍛えるポーズです。

  1. 肘を肩の真下に置き、膝を伸ばして揃えましょう。
  2. 脚を曲げましょう。
  3. 一度息を吸って、吐きながら腰を持ち上げましょう。
  4. 息を吸いながら、ゆっくりと腰を下ろしましょう。
  5. こちらの動作を、左右5~8回ずつ繰り返しましょう。

骨盤カール

骨盤カールは、姿勢矯正とヒップアップに効果的なポーズです。

  1. 仰向けに寝て両脚を立て、足の裏を手の先端に近づけましょう。
  2. 息を吐きながら、骨盤を後傾させて、背骨をひとつずつ持ち上げて、腰を床から離しましょう。
  3. 息を吸いながら腰を持ち上げ、息を吐きながら、みぞおちから背骨をひとつずつ床に戻し、最後に腰を床に戻しましょう。
  4. こちらを呼吸に合わせて5回行いましょう。

腰を上げるときは、骨盤が顔の方を向き、腰骨が鼠径部より高くなるように意識しましょう。

チェストリフト

チェストリフトは腹筋を鍛え、ぽっこりお腹の改善に効果的なポーズです。

  1. 仰向けに寝て、両足を腰幅に開き、お尻の間を一足分空けましょう。
  2. 両手を頭の後ろで組み、鼻から息を吸って鼻から吐きましょう。
  3. 鼻から息を吸い、また鼻から息を吐きながら、目の高さからうなずき、頭、首、胸を持ち上げましょう。
  4. 息を吸いながら両手を前に出し、へそとおへそに沈めましょう。
  5. 太ももの裏をキャッチして、息を吐きながら胸を高く上げ、両手で頭をキャッチしましょう。
  6. 息を吐きながら、頭を遠くに戻しましょう。
  7. これらの動作を5回行いましょう。

ツイストテーブルトップポジション

ツイストテーブルトップポジションは、ピラティスの基本姿勢であるテーブルトップポジションをひねりを加えたものです。

姿勢の改善と、ウエストラインの引き締めが期待できます。

  1. 仰向けに寝て、片足ずつ持ち上げ、両膝を90度に曲げ、両腕を「ハ」の字に広げましょう。
  2. 息を吸いながら骨盤を左に傾け、右の股関節を持ち上げましょう。
  3. 息を吐きながら、みぞおちから背骨の中心に戻しましょう。
  4. 反対側も同様に行いましょう。
  5. これらの動作を左右5回ずつ行いましょう。

ピラティスを行う際の注意点

効果を実感するための正しい呼吸

ピラティスでは、ポーズを正しくとるだけでなく、正しい呼吸をすることも大切です。普段行っている自然な呼吸とは異なるため、慣れるまでは難しく感じるかもしれませんが、正しい胸式呼吸を身につけることで、ダイエットや姿勢矯正にもつながると言われています。

準備運動は欠かせない

ピラティスは、ゆっくりとしたペースで行うエクササイズですが、準備体操をしなかったためにケガをした人も多いので、必ず1~2分程度の簡単な関節を動かすウォーミングアップを行いましょう。

ピラティスを上達させるためにできること

流れるような動きの連続であるピラティスは、見た目以上にハードなトレーニングだ。慣れるまでは、以下のことに気をつけましょう。

呼吸を意識しましょう

ピラティスを効果的に行うには、正しい呼吸をマスターすることが不可欠です。最初は呼吸と動きを一致させるのが難しいと感じる人も多いかもしれませんが、まずは呼吸の仕方だけでも、しっかりと感覚をつかむことをおすすめしましょう。

本やビデオで知識を身につけましょう

ピラティスのポーズには、それぞれ意味やコツがあります。独学でピラティスを学ぶ場合は、本やビデオで正しい知識を身につけることが大切です。

写真を撮って確認しましょう

実際にピラティスを行う際は、カメラで自分の姿を撮影しましょう。正しいポーズがとれているか客観的にチェックできます。

ジムに通ってみましょう

独学でピラティスを学ぶのは、初心者には難しいかもしれません。まずはジムに通い、インストラクターから正しいコツを学ぶことで、効率よくピラティスをマスターできるかもしれません。

まとめ

ピラティスの基本ポーズや、自宅でできるピラティスのポーズなどについて解説しました。

ピラティスは、正しい姿勢と均整の取れた体を作るのに役立ちます。ただし、やりすぎは禁物です。間違えると怪我をしたり、効果が半減してしまいます。

まずは、スタジオレッスンで基本を学び、自宅で取り組む様にしましょう。

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